ベルウィックサーガについて

先月末にベルウィックサーガというゲームを買いました。確か発売日当日だったと思います。

ゲームに詳しいとある知人が、これは話題作ということで教えてくれた一本。ファイアーエムブレムライクなシミュレーションRPGです。(もともとファイアーエムブレムのプロデューサーだった人が立ち上げた会社が作ってて、ひと悶着あったらしいです)

で、ゲームの感想ですが、すごく難易度が高い。前半はそれほどでもなかったのですが、後半になってくるとボウガンを4連射する適が森の中に隠れていて近づいたら味方キャラが即死したりします。ちなみにファイアーエムブレム同様、味方は倒れたら復活しないので、その時点でリセット確定なゲームです。

ですが、そのちょっとマゾヒスティックな難易度と、妙に練りこまれたバックグラウンドストーリーは、やり込みゲーや設定がやたらと細かいゲームが大好きな僕にとってはたまらないのでした。面白いよこれは。今10章の出撃以来で止まり中。難しすぎます。でも楽しいです。

他の人はどんな感想かなー、と思って Amazon のレビューを見てたのですが...えらい酷評の嵐(笑) あわわ。でも、なんかレビューの内容を見てると「攻撃が命中しません!」とか「グラフィックがPS2っぽくない!」とか「難しすぎ!」とか「キャラが育ちません」とかそんな感じで。

とりあえず攻撃が命中しないとかキャラが育たないとかは、あなたのプレイが間違ってると言いたい。命中率は戦闘前にパラメータとして表示されるので、当たらないのならじゃあいかにしてそれを上げていくかというところに面白さが詰まっています。命中率が高まるような食事をレストランで取ったり、なるべく精度の高い武器を大事にとっておいたり、回避の高い敵には命中率の高いキャラをぶつけるとか、その辺が面白いわけです。キャラが育たないのは強いキャラに頼りすぎてるからです。うまく育てていけばちょうどいい塩梅にレベルが上がっていくようにバランスが取られてます。つまり、このゲームはシミュレーションRPGという冠を被ったパズルゲームなんです。そのコンセプトは、製作者側からプレイヤーに対する挑戦なんです。

ちょっといまお酒を飲んでいるので声を大にして(?)言いますが、クリアできて当然のゲームが面白いというのは何か間違っていると思いませんか。誰でもクリアできるゲームをクリアしたって、何の達成感もないじゃないですか。クリアできる人が限られているからこそクリアするために燃えるのであり、間違いなくベルウィックサーガはそういうのが好きな人のためのゲームです。間違っても広末涼子似のヒロインとタッキーを元にした主人公が出てきてゲームをやってると思ったら半分ぐらいムービーだった、みたいなロールプレイングゲームとは趣が違います。

でも、レビューを見てると、クリアできるのが前提で派手なグラフィックのゲームが好き、という方が多数派っぽいんですよね。僕はマイノリティらしい。ちなみに僕が一番好きなゲームは Starcraft です。(更に言うと、間違っても日本語版ではないです。英語版です。キーワードページでリンクが貼られている Espoir... というマニアックなサイトは実は僕のサイトです。ぐはあ。)

なんというか、MSX版の大戦略はコンピュータの思考を待って自分のターンが回ってくるのに数十分かかった挙句にボコボコにされたりしたし、MSX版のラストハルマゲドンはRPGのくせに戦闘に入るまでに毎回1分ぐらいローディングがあって、いざ戦闘がはじまったら偉い敵が強かったりしたし、Might & Magic II は洞窟に潜ると100匹ぐらいのゴブリンに囲まれていつまでたっても戦闘が終わらなくてご飯の用意をしている母親に怒られる毎日だったし、どう考えても勝てっこない街のガーディアンをどう避けるかが鍵だったファミコン版の初代ウルティマとか(ちなみにそれは弟がクリアした)、そういうのを思い出しました。でも、それらは全部面白くて夢中でやっていました。

どうやら最近のゲーマーと僕の感性はだいぶずれているらしい。もう自棄酒です。