Amazon の強さの秘密について考える

昨日 Amazon がなぜ強いかという話にちょっと触れたところ結構ブックマークされたようで、その反応がいろいろあって面白かった。言葉足らずだった部分も含めて、僕が Amazon がなぜ強いかについて考えるロジックをここにまとめてみたいと思います。

まず、実感を持ってもらうために以下のリンク(すべてサーチの検索結果です。) を実際にみてみて、Amazon.com なり Amazon.co.jp なりがどの辺りの位置につけているかを確認してみてください。

おそらく、楽天やほかのどのショッピングサイトよりも先に Amazon のリンクを目にすることかと思います。ここで羅列したキーワードは、Amazon が有利になるよう特に恣意的に選んだものではなく、いま僕の目の前にあった物を入力しただけである、ということをご理解ください。

日本国内では Google よりも Yahoo! の方がサーチのシェアは高いわけですが、実際両サーチのバックエンドの検索エンジンの仕組みは、細かなアルゴリズムの違いこそあれ、バックリンクの評価をコアにしている点で同じであり、おそらくどんな商品でも Amazon が出てくる位置というのはそれほど差はでないかと思います。

Amazon がいかに SEO に強いかということはこれで実感いただけるかと思いますが、それだけだとロジックにちょっと弱いので、ここからつけたし。

Amazon が低価格で安い、また配送料無料、品揃えも良いというのは確かにそのとおりで、間違いなくそれは Amazon の強みだと思います。

その一方で、じゃあ楽天はどうかと言われたら、楽天だって安いし、購入金額によっては配送料が無料になる。ポイント還元もあるし、品揃えで言ったら Amazon にはないカテゴリのものも大量に扱っていたりもします。楽天以外にも、同様のクオリティをもったサイトは探せばほかにもいろいろあるかと思います。

さて、ここで考慮しなければいけないのは、じゃあお客さんはどうやってお店を知るのか、という点。マーケティングだと認知段階とか言うあたり。Amazon楽天がいくら低価格、サイトが使いやすいだなんて言っても、まずはそれを使ってみないことにはサイトの良し悪しなんてものは理解できません。

Amazon楽天も知らない人が、そこにたどり着く経路は? と聞かれたらおそらく多くの人が「検索エンジン」と答えますよね。で、ここでマーケティング上、売り上げに最も貢献すると思われるマジョリティ層の行動を考えてみるとうまく繋がります。

Yahoo! Japan の検索語句の上位にいつも「Google」が入っているというのをご存知でしょうか。笑える話ですが、ほんとの話です。要は、Yahoo! Japan を利用していると思わしき層、つまりはマジョリティ層は、他のサイトに行くために常に検索エンジンを利用している。ということは、おそらく商品を探すときに、商品名で検索される機会というのはかなり多いことでしょう。

そのとき、そのユーザーが Amazon を知る機会、あるいは Amazon に辿りつく機会は、他のショッピングサイトに比べて圧倒的に多いのは前述のとおり。つまり、Amazon検索エンジンに最適化されることで、認知段階で他のショッピングサイトに圧勝しているわけです。

なぜ Amazon がそこまで SEO されるのか。それにはアフィリエイトWebサービスなどのシステムが強くかかわっています。(この辺も参考)

こうして考えると、Amazon は低価格だし品揃えも良いし、サイトも使いやすい総合力のあるショッピングサイトだと考えることができます。そして、他に総合力の強い競争相手にはない武器として、認知段階での強い導線を持つことに成功している、と結論づけることができるかなと思います。

以上、駄文でした。