人の話をひたすら聞く

naoya2005-10-03


ただいまシリコンバレーは朝の5時半。昨日は id:umedamochio の家でご飯をご馳走になって、たらふく食ってお酒も飲んだおかげで宿に帰ってきて 20:00 くらいには寝てしまいました。そんなわけで早起き (1:30 くらいから起きてる) な本日。

まだみんな寝てるしすることもないので、ネットをだらだらとめぐったりしてます。自分のインタビュー記事を読み返してみたりとかもしました。それで、ひとつ思い出したことを書いてみる。

前にもちょろっと書いたんだけど取材を受けてるっていうのは1時間なり2時間なり、ひたすら自分の話をするというすごく非日常的な時間帯です。自分の話をただただ聞いてもらえる時間っていうのは普段ありそうで実はほとんどない。そしてそれはとても気持ちいいものです。(だからこそカウンセリングっていうものがあるんだと思うけど。)

そんなわけで取材が終わった直後は、自分のテンションが上がってるのがよく分かります。取材に来てくださったかたがたを見送った後、オフィスに戻るもすぐコードを書き始めたりっていうのは絶対無理で、頭を切り替えるために他の人と喋ったり、ニュースをみたりなんかしてクールダウンする必要がある感じです。それだけ気分が高揚してるってことなんですよね。

逆に言うと、人の話を最後までひたすら聞いてあげる、つまり聞き上手になると、相手はとても気分が良い状態になるということでもあります。

以前にとある女性が、すごく素敵な男性に会ったという話をしていて、どう素敵だったんですかと聞いたところ「とにかく話を聞いてくれる」と言っていました。一般的に、男性よりも女性の方がおしゃべりが好きと言われますが、そんな女性のおしゃべりをひたすら聞いてあげる、というのはモテ道の極みのようです。

しかし、やってみると人の話を聞き続けるってのはすごく難しい。人間ってのは、本能的に喋りたがり、聞いてもらいたがりであって、聞きたがりではないのかなあ、なんて感じてしまいます。

とにかく、聞く。聞く。聞く。最後まで聞く。中断せずに聞く。意見を言わずに聞く。「もっと聞きたい」というそぶりを見せて聞く。

とにかく聞く。

やってみればわかるが、これはとても難しい。ついついいろいろいいたくなるのである。一度やってみてください。

「意見を言わずにとにかく聞く」というのは、言い換えれば「事実認定」と「価値判断」を分離することなのである。相手があることを言っているという事実を尊重するということである。価値判断(それはよい、わるい、私もそう思う、自分はそう思わない)というのはいつでもできる。でも、相手が話しているという今の事実、今の経験は今尊重するしかない。 …その態度が相手と自分の人間関係をよくするのです。

私は経験上、「人の話を最後まで聞く」という態度で人間関係が悪くなった例を知りません。逆に人の話を最後まで聞かなかったためにトラブるという場合はよくあるのです。

と、結城さんも書いてます。

僕は割りと人の話を遮って喋ってしまうたちで、よく反省します。でも、最終的には自分の話をするより人の話を最後まで聞いてあげたほうが、結果うまくいくんですよねえ。ほんと、人の話を聞くっていうのは難しい。

ずいぶん前にも同じようなことを書いてるけど、あんまり実践できてない。また今日から意識して生活したいと思います。