Mondovino

昨日、Mondovinoという映画を見てきました。ワインを巡るあれこれなドキュメンタリーで、まあマニアックな映画なのでメジャーな映画館ではあまり上映されておらず。僕が行ったのは渋谷 DQ...じゃなかった CQN 8F の映画館でした。というかあんなところにこんな立派な建物ができていたなんて。中には 347 Cafe なんていう名前が 2.0 っぽいカフェなんかもありました(お

で、映画の方は、近年のワインの造り方を巡る激しい対立を、各地のワイナリーやそれにまつわる人たちをインタビューして回って描くというものした。その土地や畑に根ざした「地味」(テロワール、というらしい) こそが重要だとする伝統的な製造法を貫き通す人、近代テクノロジーを取り入れて人の手で、需要にマッチした、売れる or ブランドのあるワインを造る人などなど。世界中のワインの売り上げに決定的な影響を与えるワイン批評家ロバルト・パーカーやワイン批評雑誌ワイン・スペクテイターに気に入られるために、ワインコンサルタントを雇い、彼らの口に合う風味にワインを改良する世界中のワイナリー。監督は、それぞれの立場からの発言を組み合わせて、いま何が起こっているのかを自分の目で判断して欲しいと思ったのでしょうか、ナレーションなどはなく、完全にインタビューだけで映画が構成されていました。

最終的にはワイン造りがどうこうというより、資本主義や反米主義といった社会的な話に軸が映っていくのですが。この手のよく似た構成のドキュメンタリーは去年から、華氏911スーパーサイズ・ミー、Mondovino と3本見たけど、どれも同じように最後は資本主義の話とかに入っていくんだなあ。ちょっとそういうのは飽きてきた。

この監督のインタビュー記事とかを見てると、この監督自身はワインのグローバリゼーションはあまり快く思っていないらしく、「売れりゃいいじゃん」派に否定的なようです。なので、インタビュー形式で構成されるといっても、その辺は編集の中に監督自身の視点がちょっと入っていました。

シンプルにこの映画は何か述べよと言ったら、「オールドタイプ vs ニュータイプの終わらない論争」なんだなと、そんな気がしました。ちなみに僕はワイン素人なのでパーカー・ポイントとかはなくならたら困る、ニュータイプ派です。