感想と共に情報をストックすること

昨日はアカデメディアLife Hacks Conference に行って少しプレゼンをしてきました。

Life Hacks というのは、日々の生活を Hack するということで、例えば仕事を効率化するためのちょっとした TIPSとか、自分用に作ったスクリプトとか、そいうものを指しているんだそう。Emerging Technology Conference でそんな話題が出たのをきっかけに最近盛り上がっているらしいです。

僕は、はてながどういう仕組みで開発を効率化しているかとか TODO をこなしているか、それから僕がどのように日ごろの情報収集をしているか、なんてことを話してきました。(Academed!A:LHC2005ミニログスオミさんが詳しくまとめてくださってます。ありがとうございます。)

その中で、ウェブから集めた情報をどうストックするかということにも触れてみました。その手の HOW TO、TIPSは昔から色々試行錯誤してきたのですが結局、

  • メモ。ただし整理しないで時系列に並べておく。必要なら後から検索
  • 感想をつける。

というあたりが肝だということが分かりました。ひとつめは 「超」整理法―情報検索と発想の新システム (中公新書) から学びました。

超・整理法では、物事は整理しても結局どこに整理したかが分からなくなったり、例えばスクリプト言語について言及している書類を、RubyPerl カテゴリどっちに入れればいいのといった状況になってしまい、あんまり意味がない。一方、「あのニュースはあのレストランに行くよりちょっと前に聞いた気がする」みたいに、人間は何かの出来事に沿って時間軸で物事を管理するのを得意としているというところから、整理せずに時間軸で並べておいて、必要なら後から検索しろと説いています。最初に読んだときは目から鱗でした。

ふたつ目は、情報は保存するときに、そのとき自分が何を感じていたかを一緒に保存しておくと、意外と忘れがちなアイデアを後から掘り起こすことができる、という経験から来ています。

この感想をつけて保存するという事には、

  • 情報は一期一会

というのも大きく関わってきます。これは 三色ボールペン情報活用術 (角川oneテーマ21 (B-43)) から学びました。簡単に言うと「後で読む」と言って保存しておいた情報で、後から読まれるものはほんの数%しかない、その場で料理しなければそのほとんどがスルーされてしまう、という話です。

この辺のことを考えていて、じゃあどうしたらいいかなあ...と思って実践した中でこれはいいと思ったのが、感想をつけて情報を保存するということです。

  • 感想をつけておけば後から検索したときにかなり役に立つ
  • 感想をつけるためには情報を読まなければいけない、読むだけでなく理解しなければいけない

というので、感想をつけるということが、情報をスルーせずに頭のなかで理解するというモチベーションを与えてくれるんですね。

それでしばらくの間、時間軸で情報をストックできる ChangeLog メモに感想付きで日々集めた情報を記録していました。

ChangeLog メモはインクリメンタルに検索できるし、ウェブをみながらすぐメモれるのでとても良いです。しかし、感想を自分だけのメモ帳にしまっておくのはなんか勿体無いし、ときどきさぼってしまうわけです。

もうみなさんお気づきかと思いますが、これをうまくこなすための最適なツールは、はてなブックマークなんですよね。コメントや検索の機能を充実させてきたおかげで、自分用の情報ストックツールとしてすごく便利になりました。また、コメントは第三者の目を意識しながら記入するので、必然的に質も高まります。コメントがついていることを期待してお気に入りに入れてくださっている方も多いので、さぼるわけにもいきません。(笑)

ということで、はてなブックマークは、本当の意味で情報を自分の物にするという行為を支援してくれるツールに育ったなというのをひしひしと感じています。もちろんコメントを使わなくても便利に使えるツールですが、まめにコメントをつけるようにしてみると、また違った発見があって面白いと思いますよ。

「超」整理法―情報検索と発想の新システム (中公新書)

「超」整理法―情報検索と発想の新システム (中公新書)

そういえば、明日は Blog Hackers Conference です。ネ、ネタが...